長崎の離島に行くためには
長崎には多くの離島が存在しているが、沖縄や鹿児島の様に南北に連なるのではなく、本土の周辺に航空機で40−20分程度の距離に位置している。長崎市からは、五島方面への船は出ているものの、壱岐や対馬へは長崎空港からの航空便のみで、船便は出ていないのが現状である(かつては長崎港から対馬の厳原までの便があったという)。北方の県域への長崎市からのダイレクトな貨物運搬手段はなく、博多港や西唐津港からとなり、ヒトだけが向かう為、県紙(県名などの冠された新聞、ここでは長崎新聞)は壱岐ではシェアが落ち、文化圏としても県民意識としても、福岡文化圏に属するなど、少々複雑な離島事情となってくる。離島の人たちから見ても、直接船が出ている方面に動くことが多く、上五島は佐世保へ、下五島は長崎市へと就職・就学時の人の流れがかわってくる。そのため、県交通の要と言えるスポットは案外ないのが、長崎県の特殊なところでもあろう。
長崎港ターミナル
長崎港ターミナルは長崎市の船着場であるものの、長崎県では案外カバー域が狭い。佐世保港の方が経由便も合わせると、広範に津々浦々の港への船が出ており、海上交通としては軍配が上がるであろう。
長崎港から出ている行き先として、五島市方面(福江、奈良尾・奈留経由)、上五島町方面(有川、鯛の浦)、市内方面(高島、伊王島)、軍艦島クルーズである。以下の三社により定期航路は運行されている。
九州商船
九州商船での運航はフェリー、高速船、ジェットフォイルからなり、主に五島列島と本土を結んでいる。
フェリー:長崎ー福江(奈良尾経由や奈留島経由の便もある)1日三往復
高速船:長崎ー有川 1日三往復
ジェットフォイル:長崎ー福江(奈良尾経由が朝夕便は設定されている)1日四往復(ドックダイヤでは二往復、お盆ダイヤは六往復となる)
五島産業汽船
長崎ー鯛の浦(新上五島)間を運航している。
野母商船
長崎港と伊王島、高島を結ぶ航路を有している。そのほか、博多ー五島列島間のフェリーの運航も行う。
建物は平成7年に供用され、いささか古い面も否めないターミナルである。キャリーバッグを転がしてフェリーに乗り込むのは案外大変であり、待合室から乗船箇所までも案外遠いのである。自転車などの大きな荷物はフェリー乗り場の優先レーン付近に置かせてもらい、乗船改札後にピックアップしておくなどするのがよいだろう。
長崎港ターミナル各種施設
切符売り場、待合室、飲食店1件、売店2件がある。運行ダイヤはドックや繁閑により変わるため、事前に上記のウェブサイトで確かめておく方が良いで。また、当日欠航が決まる場合もあり、電話番号の登録とウェブサイトでの確認は必須である。
ここの売店「おみや」は、市内で一番早く開店する福砂屋取り扱い店でもある。万が一朝早くの出立で、福砂屋のカステラが必要な場合にはここを利用するのをすすめる。
長崎港ターミナルのお食事処 南蛮亭
以前紹介した、南蛮亭の五色うどんは乗船前の小腹の空いた時に、朝食としても重宝する。館内を流れる、五島の地名を聴きながらのうどんは旅情をかき立ててくれるであろう。
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