#dynamic_Nagasaki

長崎県をDynamic Nagasakiとして見つめ直します。現在おっさんがちゃんぽん食べ歩いています。乗り物、旅行、自転車、ジョギングも!

長崎県美術館 (旧)長崎(市) 美術 往来! 長崎県ではなく長崎市がテーマ

長崎(市) 美術 往来! 

2020年10月3日から、Covid-19下での世相も反映してか、地元での収蔵品からなる企画展が開催されている(2020年1月3日まで)。大陸の清・明時代の文化の流入を下地に、開国後の西洋文化の流入が長崎市の文化を形作ってきた。

www.nagasaki-museum.jp

たいてい、長崎というと、方々で語弊をうむ。長崎市の人々は、長崎県か長崎市か、長崎くんちエリアかと地理的にも文化的にも大きく異なるものを一括りにごまかしてしまう傾向があり、今回の長崎 美術 往来!はこのうちの最後のもの、長崎市の居留地から諏訪の氏子エリア(長崎くんち踊町エリア)内の旧長崎市街を指している。長崎のまちっこはあっけらかんと「長崎」の定義を拡大も縮小も自由自在に行う、文化の破壊者としての素養がある。

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長崎県美術館 渡り廊下

古き良き「長崎」をという企画で始まったのだろう。収蔵されていた「長崎」をテーマにした美術品をただ並べてみたのが今回の企画展である。平和祈念像ゆかりの野口彌太郎、一力の山本森之助、永見徳太郎など、長崎市では有名な文化人や芸術家の作品が集められている。戦後欧州に渡れなかった頃の長崎市の居留地エリアへのエキゾチシズムの極地が感じられる。欧州でのその後の美術・芸術の発展や運動からは取り残された、ただの憧れが見えてくるように思う。

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長崎 美術 往来!のリーフレット

現風景との対比も企画の中の意図の一つらしいのであるが、その辺りは、来訪者が勉強してこいというスタンスであるのが長崎のまちっこの常である。今では見られなくなった新地の十軒蔵などは、長崎のまちっこでもどこかがわかる者はあまりいないだろう。Google mapなどと併せて館内で照らし合わせて解説などというのは思いつかなかったようで、残念である。

コレクション展

企画展より常設展の方が、長崎県美術館では興味深い。須磨コレクションを初めとした、スペインの中世から近代美術は数が多く、宗教画を中心とした中世のものからミロやピカソの小品、現代美術までの通史のように収集されている。戦前の外交官、須磨弥吉郎のスペインを中心とした西洋美術のコレクションの一部が現在の長崎県美術館での須磨コレクションである。現在ではプラド美術館との間に交流があるとされるが、頻繁な往来はあまり見られないようである。

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現在の常設展で興味深いのは「城谷耕生のプロダクトデザイン―人と人のつながりから生まれる形―」である。波佐見、三川内といった、長崎県の磁器の産地とコラボレーションしたデザインの食器類なども展示されている。

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次回の企画展 「隈研吾展 新しい公共性をつくるためのネコの5原則」

次回の企画展は建築デザインの流行の一人である隈研吾がテーマという。長崎県内では、長崎県美術館、ガーデンテラス長崎ホテル&リゾート、オリーブベイホテルがある。

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隈研吾展リーフレット

長崎県内の隈研吾関連施設の一つ、 オリーブベイホテル 

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