#dynamic_Nagasaki

Dynamic Nagasakiを見つめ直します。現在おっさんが意味なくちゃんぽん食べ歩いています。

長崎でちゃんぽんを巡る その72 浜屋 ファミリーレストラン

平均年齢70代のファミリーレストラン

急峻な坂の西の果て、長崎市においては、高齢者の出てきてたまる場所というのは案外少ない。定食をやっている中華街の店舗か、浜屋ファミリーレストラン程度になり、彼らの勝手知ったる生息領域は喫茶店の閉店やチェーン化などにより狭められていっているのである。

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お年寄りのオアシスとなりつつある浜屋ファミリーレストラン

百貨店、デパートメントストアの最上階などに位置していたファミリーレストランは、百貨店が一種の行楽地であった時代には家族づれで賑わったのだろう。子供の巣立って、後期高齢者を迎えつつある人々の最後の砦になりつつあるようであるが、これは九州の百貨店では一般的な傾向であるらしい。今の50代くらいまでの人たちからすると、浜屋ファミリーレストランはかけうどんが一杯五十円であったなどと懐かしい青春時代の1ページであるらしいが、40代以降になると、チェーン店の進出や就職事情・経済事情の変化から、急速に話にあがらないようになってくる。

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浜屋ファミリーレストラン入り口

浜屋のデパートは歪な構造をしている。本館はL字型に設置されており、別館とは細い車一台通れる程度の道と隔てられている。「大長崎の発展に欠くべからず」と戦時色の出始めていた1939年(昭和14年)に創業している。当時の長崎は日華連絡船により上海航路を有していた頃で、国際貿易港として、「下駄つっかけて上海へ、羽織はおって東京へ」の時代であった。原爆投下においても、この地区は焼失や半壊を免れていたエリアであり、戦後復興の中心地となった(爆風による半壊や焼失は以下の記事の長崎大学作成の地図を参照されたい)。

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日本の高度経済成長、長崎の工業の充実により、売り上げは右肩上がりであり、1974年までに、新館を増築し、増築を繰り返し、現在の姿になった。1963年に福岡の百貨店岩田屋資本提携し、2011年の岩田屋三越伊勢丹ホールディングス入りしており(その名残なのか、閉店時の音楽は伊勢丹のものと同じものが使われている)、現状では持分法適応関連会社として扱われている。大村、諫早、長与、ダイヤランドにも支店やサロンを有していたが、大村の支店は一度も黒字化しないまま閉鎖となった。2015年前後から、長崎市内での再開発案件が各所に指定され、組合も設立されているが、百貨店の経営状態の悪化により、浜町の再開発は頓挫しかかっている状態である。ただ、耐震強度に問題があることは指摘されており、建て替えなどの検討はされているが、土地の形状や立地などから問題は山積している。

長崎にはかつて3軒のデパートがあった。浜屋、大丸(その以前は岡政)、玉屋(佐世保玉屋の長崎支店)である。長崎玉屋長崎市の再開発計画により長崎市初のタワーマンションが建設される。大丸(博多大丸の系列店舗)の向かいにあり、現在大丸の跡地にはホテルフォルツァが入居するファッションビルが建っている。

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浜屋ファミリーレストランのちゃんぽん

まず食券を求めるところから始まるのは日本のデパートにおける定まった様式である。稲荷とちゃんぽんというのは、街場の食堂にはない組み合わせであり、奇抜である。

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蝋細工の並ぶ入り口

具材はキャベツ、モヤシ、キヌサヤ、タマネギ、エビ、貝柱、黒木耳、豚肉、チクワ、ハンペン(紅白)などである。スープは、鶏ガラベースと考えられるが、白濁している(おそらく市販品を利用している)。麺は唐灰汁弱めのどこにでもあるちゃんぽん麺である。

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白濁したスープに浮かぶ具材と麺

 

からしっかり炒めるのだろう、ややこんがりとした焦げ目のつく程度に焼かれた豚肉が浮かび、大きく切られたキャベツなどは歯触りの残る程度に、モヤシは透き通る程度に火の通されたものである。具材の量はやや少なめになっている。ラードの効いていない感じや色味のわりにあっさりとした出来上がりで、万人受けするように仕上げられている。

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お茶とお水とが両方出てくるのも、デパートの食堂形式なのか

器は緑色の龍の踊る、縁のやや開いた染付碗である。

浜屋ファミリーレストラン 店情報

昔懐かしの食券を求めてからの入場のスタイルであり、百貨店の古くからのやり方である。

  • 住所:長崎市浜町7ー11
  • 電話番号:0958276477
  • 営業時間:10:30 - 18:00
  • 定休日:浜屋百貨店の営業に準じる

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